寒波到来です。東京は54年ぶりに11月に雪が降ったようです。文字通り凍えるような寒さがややフライング気味に日本列島に襲いかかってきました。
「こなぁぁぁぁゆきぃぃぃ」
雪を甘美なものにたとえるのは雪の厳しいところで育っていない人が思うことだ。
なんて雪国育ちの友人は口を酸っぱくして言ってましたが、その意味が今更ながら少しだけわかったような気がします。
さて、そんな非常に寒い時期にも関わらず行列ができるほどの賑わいを見せるかき氷のお店があるのをご存知でしょうか?
小さな街中にかき氷を販売する店がひしめき合う奈良(おそらく人口に対するかき氷を販売するお店、なんて指標があれば間違いなく日本一でしょう)にあって、かき氷を専門に扱う奈良でも非常に珍しいお店「ほうせき箱」さんです。
夏場は大変混雑するこちらのお店。この凍えるような寒さの中行ってみたらどうなるのか?
なにはともあれ「Don’t think,feel!」の精神で突入です。
気温10度以下、それでも…
13時からのオープン。ということで12時50分くらいにお店に到着すれば大丈夫だろう。
それくらいの感じで高をくくりお店へ。
かわいらしい「氷」ののれんがお出迎えです。
オープン前に来たし余裕余裕♪
そんな風に思っているともう15人くらいの人が!
ウェイティングリストを見てみると私の前には約10組ほどの待ちが…
おいおいおいおい、寒いから並ばず行けると思ったら話が違うではないか。
と意気消沈。でも、これだけ待ってたら1時間くらいぶらぶらしても大丈夫か…。
と切り替えて店の前で気長に待たず、奈良散策をすることにします。
あれ、順番が過ぎてしまってる…でも大丈夫!
1時間くらいかかるだろう。
そう思い奈良公園で鹿と戯れ、ならまちで雑貨屋さんめぐりをすることおよそ1時間あまり。
そろそろ順番が近づいているだろう、と思い店に戻ると…
私の順番が過ぎている!!!!
せっかく待ったのに並びなおしかよ…と思いつつ、お店の人に声を掛けてみると。
次、お呼びするのでお待ちくださいね!
とのこと。そうなんです、ここは順番が過ぎれば名前を言えば次に席を用意してもらえるんです。
そんな感じなので、心置きなくお店の周辺を観光することができます(笑)
しかし、私の名前がすでに呼ばれていたのを知った時には本当に焦りました…
驚くほどのボリューム!絶品の泡、エスプーマ
既に名前が呼ばれていたものの、無事に入店。念願の?かき氷まではもう手の届くところまで来ました。
店内はガンガンに暖房が効いているにも関わらず、真冬のように防寒体制ばっちりな客ばかりでなかなかシュールな光景。(撮れるなら撮りたい光景でした)
さすがに人は撮れませんが、メニューは撮ることができました。
こんな感じで様々なかき氷が用意されているなかで、今回は奈良の名物・柿を用いたかき氷(かき氷だから柿にしたわけじゃないですよ)を今回はいただくことに。
氷を削るあのリズミカルな音を聴きながら待つこと数分…
いよいよ念願の「ほうせき箱」のかき氷が目の前にやってきました!
おーっ、さすが行列ができるほど並ぶお店というだけあって、他にはないボリューム!
そしてふわっとした泡!!
たしかに、見た目だけでも他のお店にはないとってもユニークなものということがわかります。
なんといってもお店のウリは氷の層の上に、山際にかかる雲のように覆われた泡の層・エスプーマ。
そして、ふわっとした泡の層をかきわけ、氷の層にたどり着くと…
まるで宝石のように柿がキラキラと入っていて、味だけでなくこういった演出にも他にはない感動的な体験が味わえます。
黄泉がえりの水のように感じる白湯(さゆ)
とはいうものの、季節は秋、というか冬。
いくら暖房がいい具合にかかっているとはいえ、やはり厳しい寒さ。
この時期にかき氷を食べようものならやはり冷えには勝てません。
もともと末端冷え症で冬が得意でない私。
私の体が次第にリズミカルに、止めようと思っても止まらないビートを刻み始めました。
おいしいけど、これ以上かき氷を食べたら冷温停止状態になるかもしれない。
そう思った矢先、白湯を飲んでみると(中央にあるものが白湯です)
おーっ!!熱燗を飲むときのように暖かさがカーッと全身に沁み渡ってきます。
冷えそうになれば白湯を飲み、また冷えそうになれば白湯を飲み。
日本酒の和らぎ水のようにちょっとずつ白湯と交互に食べて、飲んでを繰り返して食べていきます。(美味しさもこのほうが感じられるのでオススメな食べ方です)
14時頃は意外と空いていた
冬でも1時間以上並ぶほど混んでいるのか。
と思いきや14時頃に並べば待ち時間はほとんどないようでした。(2、3組くらいといったところでしょうか。)
カウンター10席強と小さな店ですが、10組ほど並んでいても回転が非常に速いためそれほど待たずに入店できるようです。(もっとも、こればかりはお客さんのマナー次第ですが…)
15時頃になると今度はおやつタイムということもあって込み合うでしょうから、もし行くのなら14時頃に訪れると待たずに入れるのかもしれません。
ともあれ、冬に差し掛かろうかという寒い時期でも人気なのが納得な「ほうせき箱」さん。
奈良へ訪れた際は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?
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ほうせき箱
奈良市餅飯殿町12
11時〜18時(ラストオーダー)
0742−93−4260
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