11月も残すところあと3日。12月の奈良のイベントとして定着した奈良マラソンまで残すところあと2週間あまりとなりました。
大阪、神戸、京都、そして奈良…。マラソンブームもあって各地でマラソン大会が開催されていますが、奈良マラソンも応募開始から30分足らずで定員になるほど高い人気を誇る大会。
たった30分足らずで定員となってしまう最近のランニングブームは目を見張るものがあると思います。(かくいう私も昨年、今年と2年連続の出場です)
さて、この奈良マラソン。完走率こそ90%以上と比較的高いものの、非常にアップダウンが激しく、難易度の高い大会であることをご存知でしょうか。
ちなみに、こちらが実際のコース。等高線などが引かれていないので一見するとフラットにも見えますが、それは大間違い。
とにかく、坂が多いコースなんです。今回、ならまっぷではあえて奈良マラソンの坂だけに着目して、去年完走した実績も踏まえて勝手に紹介していきたいと思います。
坂を制する者が奈良マラソンを制す
とにもかくにも、これです。坂、多いです、はい。
というわけで日本坂道学会よろしく、ひたすら奈良マラソンに登場してくる坂道を紹介し続けていきたいと思います。
この坂道の紹介を終える頃にはきっとみなさんも坂道が好きになっているはずです。
というかせめて心が折れないように予習感覚で見ていただけたら嬉しいです。
まず、地獄への入り口奈良マラソンのコースが序盤と打って変わって厳しくなる始まりの場所はこの交差点。
写真右手、弘仁寺の方へと進路を進めていきます。
こんな感じでまだフラット。これから坂道が続くとは思えないほどのどかな景色が広がります。
ちょっと登りはじめます。まだこの辺りは楽勝といったところ。とりあえずこいつに一の坂とでも名付けておきましょう。
つづら折の坂。このあたりから少し傾斜がきつくなってきます。このあたりで平均斜度は3%程度。電車に乗っていてここ坂きついな、と感じる坂の勾配と同じくらいです。というわけで勝手にこの二の坂に電車坂とでも名付けておきましょう。
みられてる。の看板。正直走っているときは見られていないより見られている方が頑張れます。笑
ここからがまた一段と坂道のグレードが上がり、僕らの心拍数もヒートアップ。
先ほどまで3%程度だった傾斜が平均で7%くらいに。300mほどとはいえ、非常にこの傾斜が15kmほど走って疲れ始めている体に強烈に追い打ちをかけます。
というわけで、この坂を心臓破りそう坂(まだ破られてはいない)と勝手に名付けておきたいと思います。
マラソンコースとは思えないような山中も駆け抜けていきます。
当日はこの私有地の中を突っ走っていきます。試走できないのが残念ですが、とにかくここも傾斜がきついので注意が必要です。
坂を下りると、天理の市街地へ。高校野球の名門・天理高校の前を通り過ぎていきます。
このあたりは坂道がないのでつかの間の休息といった感じでフラットなコースになっています。
ここまではまだフラットな道。この道を曲がると、またあの地獄のような坂道が続いてきます。
携帯で撮ってもかなり坂道感のある坂。平均斜度9%ほどの劇坂一歩手前の急勾配が待ち構えます。
ちなみにこのあたりで30kmのやや手前。全身に疲れが溜まるところでのこの坂は本当にハードです…
この坂、名阪国道をオーバーパスするために設けられた高架橋へと続く道。登っていくと
天気が良ければ写真のような感じで空と車が通り過ぎていく様子を眺めることができます。(もうそんな余裕なんてありませんが)
このオーバーパスを過ぎると、つかの間のくだり坂。
登って疲れたから下りは飛ばそう。そんな焦りは禁物。30km以上走って疲れ切った肉体。
ここで下手に飛ばすと最後まで持たない可能性もあるので慎重に下りるのがオススメです。
しばらく行きと同じルートを辿り、最初の交差点を今度は細い道へと進んで行きます。
またもやマラソンルートとは思えない田舎の農道のような道。まだ坂道がないのが幸いです。
農道はまだ続きます。このあたりは応援している人もいないので本当に精神修行となります。
出ました!またもや若干きつめの坂。35近く走り体力も限界。そんなところでまたもや下り坂が体力を蝕みます。
出ました!坂道好きならきっと萌えているであろう急勾配。奈良マラソンを走っているランナーにとってはただただ強敵にしか見えませんが、もうここまで来たら坂道と友達になるしかありません。(ここでだいたい36km地点)
もうこんだけ登りくだりしてるからええ加減フラットやろう。
そんな甘い考え、奈良マラソンでは真っ先に捨ててください。最後に待ち構えるのはこの坂
焼肉をたらふく食べた後に上司に無理やり連れて行かれ、天下一品のこってりを食べさせられる。
それくらい体にハードすぎる坂が襲いかかって来ます。
もうすぐゴールだ。そんな淡い期待を打ち砕く防波堤のような坂。前回走った時はここで心折れ、歩きながらトボトボ登って行きました…
また獣道かよ…。坂道に加えて鬱蒼とした道が我々の心をへし折って来ます。
鬱蒼とした道を越えていくと、奈良教育大学前の交差点へ。国境のトンネルを越えると、そこは…
川端康成の名作「雪国」の冒頭を思い出すくらいようやく街にやって来た。そんな達成感が味わえます。
奈良公園の園内をくぐり抜けると、東大寺前へ。もうここまで来ればゴールは目と鼻の先です。
奈良国立博物館の前を通り、ゴールの鴻池陸上競技場へ。いくつもの厳しい坂道を乗り越えて、いよいよゴールへと到着です。
道具・サポーターはちゃんと揃えておきましょう
月並みな話ですが、あまりに坂が多いので怪我のリスクが非常に高くなります。
ちょっとでも早く走りたい。そんな気持ちがあるのはもちろん承知の上で話すと、奈良マラソンに関しては怪我さえしなければいいんじゃないかと思っています。
ただ、それでもやっぱり早く走りたい。そんな方がいるかとも思うのでオススメのグッズだけ紹介しておこうかと思います。
言わずと知れたカラダを守るコンディショニングウェア。これを着用しているといないのとでは30kmを過ぎてからの体の負担が全然違います。
膝につけるテーピング。最初からそのまま貼れるよう切り込みが入っているので、説明書通りに貼れば誰でも簡単にテーピングができるのが魅力です。
泣いても笑っても本番はたった一回。坂道を事前にみてイメージを膨らませたり、怪我しないようにウェアを買ったりと様々な方法でいい結果が残せるようとにかく準備が大切です。
この記事を読んでいただいた皆様が怪我をせず、そして素晴らしい結果が残せることをお祈りしております。