振り返ってみるとここ5年ほどで日本酒、特に地酒を飲まれる方がかなり増えてきたような印象を受けます。
少し前までは日本酒、といえば限られた酒好きだけに開かれた非常に狭き門。といったイメージで語られていましたが今ではあまりお酒を飲まない方でも気軽に楽しめるものへと転換されているような感じもします。
それもこれも、ひとえに酒蔵や酒販店さんの努力によるものが大きいのではないかと思いますが、今回はそんな地酒ファンの心を掴んで虜にさせる。日本酒ファン、特に奈良で醸される地酒「風の森」ファンにとっては聖地ともいえる酒屋さんをご紹介します。
JR・近鉄の天理駅から歩いて7〜8分ほどの場所に立つ「登酒店」。
コンクリート打ちっ放しの瀟洒な外観が特徴的なこちらのお店。店の前に置かれた一斗樽がなければ酒屋さんであることに気づかないくらいいい意味で酒屋さんといった感じがしないかもしれません。
この登酒店。天理の地で代々奈良の地酒を取り扱っており、4代に渡ってこの地で酒屋を営んでいる老舗です。
店内には県内の地酒を中心に、全国各地の選りすぐりの地酒を厳選してラインナップ。地酒だけでなく、ワインや焼酎などお酒類全般を幅広く取り揃えています。
そんな中でも、特に素晴らしいのが地酒のラインナップ。県内最大級、関西でも屈指といっても過言ではないくらい地酒が冷蔵庫をびっしりと埋め尽くすくらい取り揃えられています。
日本酒のラインナップはこの冷蔵庫ひとつ分…。ではなくあと冷蔵庫3つ分くらい取り揃えられており、多すぎてどれにしようか悩んでしまうくらい。日本酒好きな方にとってはたまらない空間です。
こちらには最近奈良だけでなく、全国的に人気を博している「風の森」がずらり。
というのも、この登酒店が「風の森」というお酒をプロデュースしたといっても過言ではないのです。
もともと、風の森の蔵の油長酒造では「鷹長(たかちょう)」というお酒一本を醸していました。そんな中で、油長酒造の新たな試みとして、登酒店と酒蔵が共同で奈良県の飯米を用い、飲みやすく、リーズナブル(一升瓶で2,000円以内)な価格で設計されたのが風の森というお酒なのです。
そんなわけで、風の森の品揃えに関してはこのお店の右に出るお店はない!といっても過言ではないくらい冷蔵庫いっぱいに風の森が豊富に取り揃えられているわけです。
もちろん、登酒店さんのラインナップは風の森だけではありません。
県内各地の酒蔵から取り揃えられた地酒がラインナップ。
関東でもコアなファンを獲得している「篠峯」や、ごく限られた特約店にだけ販路を開いている新進気鋭のお酒「みむろ杉」といった日本酒が好きな方なら思わず声をあげて驚いてしまうようなレアなお酒も買うことができます。
そして、このお店の素晴らしい点といえば、たいていのお酒は試飲ができるということ。
お土産用に買う場合はもちろんのこと、自分自身の晩酌用に買う場合でもやっぱり試飲をして、自分で美味しいと思ったものを買えるとより満足できますよね。
登酒店では、「試飲用」と書いた瓶であればテイスティングができるので現地で足を運んだ場合は実際に飲んで決めてみるのがオススメです!
ちなみに、テイスティングといいつつ結構お酒を注いでもらえるのであれこれ悩んでいると酔ってしまうこともあります。笑
飲む場合は事前に和らぎ水代わりにペットボトルのお水などを持参した方が良いかもしれません。
豊富なラインナップを実際に味わって地酒の美味しさを実感できる登酒店。
奈良へお出かけの際や、天理へ訪れた際は是非立ち寄って見てはいかがでしょうか?
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登酒店
天理市田井庄町555
0743-62-0218
9時30分〜21時30分
http://www.nobori-sake.com/