刀だけじゃない!薬師寺の魅力に迫る

3月25日から4月23日まで薬師寺で開催が発表された刀の展示。(1月中旬現在、まだ名称は決まっていないようです)

header-main1112
一般財団法人 日本刀剣博物技術研究財団

会場の薬師寺へ、刀剣を鑑賞するためにお出かけされる方もたくさんいるかと思いますが、何と言っても世界遺産である薬師寺。

以前、このならまっぷの記事の中で見どころについて展覧とアクセスについて紹介をしましたが(良ければ下記エントリーもご覧ください)、我々としてはぜひ薬師寺の魅力も体感していただきたい!

未だに人気の衰える気配のない刀剣。 各地で刀にまつわる様々なイベントや秘宝の公開が行われていますが、昨春薬師寺で開催され、大好...

そんな思いで、今回は薬師寺の境内と建物の魅力について紹介をしたいと思います。

スポンサーリンク

そもそも、薬師寺とは?

奈良市の南部・かつての平城京の西に位置する薬師寺は元々は飛鳥藤原京にあった寺院。

これを、平城京の遷都後の718(養老2)年に現在の位置に移転し、1300年近くに渡りこの地に建つ非常に由緒あるお寺です。

境内は金堂を囲うように両サイドに東西2つの塔、北に大講堂、食堂(じきどう)という配置の白鳳伽藍、北側に近年になって復元された玄奘三蔵院伽藍という2つの伽藍によって構成される大寺院です。

奈良の度重なる兵火により、東塔以外の建物は創建当時の姿を留めておらず、昭和中期までは伽藍跡が残されているのみでしたが、昭和51年の金堂の復興に始まり、西塔、そして食堂とおよそ40年がかりで創建当時の姿に戻そうと復興が試みられている寺院でもあります。

広大な境内、そして美の結晶の建築物

まず薬師寺の境内を訪れて驚かされるのは境内の広さ、そしてひとつひとつの建物のスケールの大きさです。

こちらが大講堂。こちらの建物は近年復元されたものですが、元来はこの場所で多くの学僧が集い、経典を学んだのだとか。今日でいうところの大学の大教室のような場所なのかもしれませんね。

IMG_9600

正面からの幅が41m、奥行きは20m、現代の建築基準法に則り復元されたものとしては最大級の建物ということからも、そのスケールの大きさが窺い知れるかと思います。

現在はここで月に一度程度、著名な知識人などを集めた講話などを聞くことができる会が設けられており、学問を学ぶことができる場として、僧侶だけでなく一般の人も利用できる場として活用されています。

IMG_9608

そしてこちらが境内の中央にある金堂。この中には、薬師寺の本尊である薬師三尊像が祀られています。

この建物も兵火により焼け落ちてしまいましたが、昭和中期に百万巻写経勧進による金堂の再建が提唱され、その甲斐もあり昭和51年に復元されたものです。

建物自体は白鳳時代の様式を再現しており、薬師寺の華やかなりし頃を振り返ることができる建物です。

IMG_9610

続いてこちらが西塔。昭和56年に復興されたもので、高さはおよそ34m。電車に乗っているとその高さですぐに位置がわかる奈良のランドマーク的な存在です。

IMG_9614

少し離れた場所からも、西塔がどれほど高いか一目瞭然。高い建物の少ない奈良にあってとても存在感のある建物です。

思わず手を合わせて拝んでしまう美しさの仏像

薬師寺へ訪れた見るもの全ての人の目を奪う美しい建物が境内にある仏像。

本尊である薬師三尊像の暖かく、そして丸みを帯びた優しさ溢れる姿は歴史を超えて多くの人に愛され、そして崇拝され続けてきた日本の美の結晶とも言える傑作。

一度その姿を拝めば、仏像を愛する方はもちろん、そうでない方にとっても悠久の時を越えて残り続けたこの仏像の荘厳さ、そして美しさに目を奪われることでしょう。

この仏像とともに注目すべきなのは仏像の台座。

ギリシアに伝わる葡萄唐草文様、インドから伝わるとされる力像や中国由来の四神信仰などシルクロードを渡り伝わり、日本に文化が渡ってきたことを示す貴重な証でもあります。

千年以上前の姿を今に伝える薬師寺。ぜひ、境内をゆっくりと回って奈良の歴史の豊かさを感じてみてください。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする