奈良にある美味しいお酒を紹介する奈良酒飲みある記。
前回は第一弾ということで、数ある奈良の地酒の中から最も美味しいと感じている「風の森 雄町」を紹介しました。
今回紹介するのは、「風の森 露葉風」
前回紹介した風の森 雄町米と使用している酒米違いのものとなります。
風の森って名前なんだから全部一緒なんじゃないのか??またおんなじの紹介するの?
そう思った方、確かにおっしゃる通りだと思います。
銘柄一緒なのに、味違うってビールとかじゃないし違和感を感じる方も多いですよね。
しかし、お米の違い、お米の磨き具合で味も違ってくるのが日本酒というものの魅力。
ですので、今回あえて同じ風の森のなかからお米違いのものを紹介します。
他にはない発泡感
露葉風を紹介するうえで欠かすことのできない点。
それは雄町以上の爽やかな発泡感、そして軽すぎず、重すぎずバランスのとれた酒質です。
こちらが露葉風のあけたての状態のもの。グラスの周囲についている小さな泡はプチプチとした飲み口を生み出す酵母です。
参考に、こちらが雄町米(やや明けてから時間は経ってます)のグラス。
こうやってみると、発泡感の違いというのがより鮮明にわかるんじゃないかと思います。
同じ銘柄にもかかわらず、お米が違うだけでこんなにも発泡感とかが変わってくる。
これが日本酒の面白さ、奥深さだと思います。
純米酒ならではの旨味、キレのよさ
風の森 露葉風の特徴として、さきほど発泡感について紹介しました。
それとともに露葉風の酒質の特徴としてあげられるのが純米酒ならではのふくよかな旨味、一方で純米酒とは思えないほどのキリッとした後味の良さです。
奈良県の酒米である露葉風を70パーセントまで磨き、醸されるこの風の森 露葉風。(酒米とは山田錦とか、酒を作るうえで欠かせないお米のことです。)
ちなみに、この露葉風という酒米は奈良県で細々と生産されているもので、このお米を使用して作る蔵は非常に少なく、そういった意味でも貴重なお酒でもあります。
さきほども触れたように純米酒ならではの旨味の乗った味わい、そしてキレの良さを兼ね備えています。
ですので、おでんのような和風のあっさりとした料理はもちろん、こってりとした料理にも相性の良いお酒です。
ちなみに今回、こちらを大根のおでんと柿バターでいただきました。
急激に酒質が向上!奈良の看板酒となる日も近い?!
今まで、風の森というとプロトタイプともいえる秋津穂、そして前回紹介した雄町が主軸であったような印象を受けます。
露葉風も美味しいお酒であるのは間違いないのですが、今まではどちらかというと味が乗っている時とそうでない時の差があり、雄町や秋津穂をすすめていました。
ところが、2016年の冬の新酒以来、この露葉風の酒質が格段に向上したような印象を受けます。
これまで以上に旨味が乗り、開けたてでも味の乗った状態で楽しめる酒になっているんじゃないか?そんな期待を持たせてくれる今シーズンの出来栄え。
このまま行けば、奈良といえば風の森、風の森といえば露葉風。
左党のみなさんにそんな印象を与えてくれるのではないか。大げさではなく、心からそう思うくらい今後大注目のお酒です!
濃さ :★★★
キレ :★★★★
旨味 :★★★★
酸味 :★
飲みやすさ:★★★★★
プチプチ感:★★★★★